青葉台旭のノートブック

映画「ハロウィン 悪魔のウイルス」を観た

映画「ハロウィン 悪魔のウイルス」を観た

U-NEXT にて。

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脚本 ジェイ・ダール
監督 ジェイ・ダール
出演 エイミー・グレイニング 他

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ひとこと感想

「スナッチャーズ・フィーバー」の監督。

「スナッチャーズ〜」は、低予算の自主制作映画ながら「不思議な町に迷い込んでしまった若者たち」の雰囲気が良く出ていて、割と記憶に残っている。

さて、本作「ハロウィン 悪魔のウイルス」は、どうか?

コンピュータ画面に突然現れた名前と、テキスト入力欄。
自分の名前が表示されたら、急いで「心の底から怖いと思っている物」を入力しなければいけない。
制限時間内に入力しないと、その「怖いと思っている物」が実体化して自分を殺しに来る……

というお話。

物語の骨格は『リング』の焼き直し。
コンピュータの画面を見る→呪われる→呪いから逃れるため、原因となった過去の出来事を探る……という流れ。

さらに加えて「心の中に隠している過去のトラウマが実体化して自分を殺しに来る」という、スティーブン・キング風のモチーフがトッピングされている。

モンスターの顔デザインが「スナッチャーズ〜」と同じ系統で、この監督のオリジナリティが良く発揮されていて、そこは評価できる。

監督の前作「スナッチャーズ〜」は、その名の通り「ボディ・スナッチャー」「盗まれた町」の系譜に属する設定の映画だったが、ストーリー性は希薄だった。
ひたすら若者グループが異様な町を彷徨(さまよ)う話だった。
私は、そこに好感を持った。

今回「ハロウィン〜」を制作するにあたって、監督はシッカリとしたストーリー構成の映画を作りたかったのだろうと思う。
導入部があって、謎の提示があって、探求があって、オチがある、という一般的なストーリー構成の映画を作ろうとしたのだろう。

しかしその結果できた映画は、せいぜい良く言っても「リングの焼き直し&イットの焼き直し」程度の代物だった。
残念。

この監督は、なまじストーリーに凝るより、ただひたすら「現実世界を侵食する異様な何か」を撮り続けるスタイルの方が良いと思う。
その方が彼の資質に合っているような気がする。

怪物の出自について

「かつて町の近くにあった工場が、奇形を誘発する毒性の強い化学物質を川に垂れ流していた。その川の水を妊婦が飲んでしまったために生まれた」
というモンスターの出自に関する設定は、かなり際どい。

まあ、フィクションはあくまでフィクションだ。原因となった化学物質も架空の物であろうし、ここは現実と切り離して鑑賞するしかないだろう。

この設定が明かされたとき、個人的には「ちょっと悪趣味が過ぎる」と思った。

2022-09-09 13:11