「幽霊男」を読んだ
作 横溝正史
ネタバレ注意
この記事にはネタバレが含まれます。
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ひとこと感想
江戸川乱歩が戦前に書いていたエログロ通俗探偵小説を彷彿とさせる作品だ。
「まるで乱歩の『蜘蛛男』を横溝正史がリメイクしたみたいだ」と言ったら、さすがに言い過ぎか。
乱歩の通俗物に比べるとエログロ変態性欲の描写に迫力が無い。
乱歩の突き抜けた変態描写には遠く及ばない。
筋金入りの変態紳士・江戸川乱歩と、何事も頭で考えがちなインテリ階級出身の横溝正史との違いか。
乱歩との対比は、さておいて。
ウィキペディアには『講談倶楽部』1954年1月号〜10月号の連載が初出であると書かれていた。
この手の乱歩っぽい荒唐無稽な通俗探偵小説って、戦後の若い推理小説ファンの目には、どんな風に映っていたのだろうか? ちょっと気になる。
さすがに古臭いと思われていただろうと想像するのだが。
2022年にわざわざこの本を開いた私は、もちろん承知の上で、その古臭さも含めて楽しむつもりだった。
一歩引いた寛容さを持って読み進んだから、それなりには楽しめた。
しかし正直言って、他人には勧められない出来だな、とも思った。
2022-09-09
18:55