青葉台旭のノートブック

橋本駅に行って来た

橋本駅に行って来た

昨日(4月25日)、神奈川県相模原市の橋本駅へ行って来た。

新宿から直通特急に乗って40分くらいか。

東京都心への通勤圏内だと思うが、東京の郊外というより地方の1都市といった風情が色濃い。

駅周辺は程よく発達して、小さな商店やレストランが並び、駅から少し離れると広い幹線道路があり、その道の両脇に大型チェーン店やファミリーレストラン、ショッピングモールが点在している。

どの店舗にも広い駐車場がある。
鉄道より自動車が生活の足になっている証拠だ。

日本を代表する会社の巨大な工場も幹線道路沿いに並ぶ。

幹線道路から裏通りに入ると、住宅地が広がっていた。
昼下がりの住宅地は眠ったように静かで、公園では老人たちがゲートボールを楽しんでいた。

ここで一句。

「初夏の空
 昼寝する住宅地
 公園でゲートボール」

橋本駅は、神奈川県と東京都との県境に近い場所に位置する。
北口を出てしばらく進むと、「境川」という川に行き当たり、その名の通り相模原市(神奈川)と町田市(東京)の境界線になる。

さらに進むと南大沢ニュータウン、さらにその先には、かの有名な多摩ニュータウンがある。

駅の北側(東京側)から川を渡って町田市に入ると、如何(いか)にも東京郊外のニュータウンといった景色に変わる。
一方、駅の南側(神奈川側)は、全国どこにでもありそうな地方都市の景色が広がる。
そのコントラストが面白いと思った。

駅の南口から伸びる幅広の幹線道路の遥か向こうに、緑の稜線が見えた。
あれは丹沢山地か。

街の中心から峰々を望めるというだけで、その街の印象が良くなる。
地方都市に行って散歩したとき、家々の屋根の上はるか遠くに青々とした山脈が見えると、とても気分が良い。
あるいは逆に、港町の坂の上から望む水平線でも良い。
大自然を感じられる日常生活というのは、やはり良いものだ。

「智恵子は東京に空が無いといふ」
高村光太郎の智恵子抄だ。

私は、東京の景色に無いのは「山の稜線」だと思う。
東京の郊外に広がる住宅街を散歩していて、そこを少し物足りなく思う。

せっかくだから、少し足を伸ばして城山ダムに行って来た。

ダムの天端(てんば=一番上の部分)に車道が敷かれ、国道413号の一部になっているという珍しい構造。

413号線は、相模川の支流である道志川に沿って丹沢の山中を走り、山中湖へと続く道だ。
交通量はそこそこ多い。

そのせいだろうか、国道脇のドライブインからダム湖を見ても何だか俗っぽく感じられて、期待したような爽やかさは得られなかった。

ドライブインの建物の古びた感じは、見ようによっては昭和レトロの趣がある。

晴れて気温が26度を超えたのは想定の範囲内だが、4月にして早くも湿度が77%に昇った。
重く湿っぽい夏の日々が又(また)やって来る。

城山ダム

2022-04-26 15:31