青葉台旭のノートブック

映画「亡霊怪猫屋敷」を観た

映画「亡霊怪猫屋敷」を観た

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脚本 石川義寛、藤島二郎
監督 中川信夫
出演 細川俊夫 他

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ひとこと感想

1958年、新東宝。
ハマー・プロの『ドラキュラ』と同じ公開年。

新東宝は資金面で苦労の絶えなかった映画会社だと聞いているが、ちゃんと水準以上のクォリティと規模でセットが組まれていることに驚く。
大作映画のような豪華さはないが、映画黄金期特有のリッチな画面が、見る者の心も豊かにしてくれる。

やっている事は同じなのに、1970年代以降のテレビ連続時代劇からリッチさを感じないのは、なぜだろうか?
画面の縦横比の問題だろうか?

原作者

何と、原作は橘外男だった。
Wikipedia によると、藤崎彰子という名義を使い『少女の友』という雑誌で連載していたらしい。
少女雑誌が好んで怪奇ものを掲載するという傾向は、この時代から既にあったのか。
案外、少女は怪奇やホラーが好きなのか?

ラストが素晴らしい。

とにかくラストが素晴らしい。
明るくて、都会的で、気が利いている。
「やられた! こいつぁ、一本とられたぜ」と、爽やかな気持ちになった。

一般的に言って、私はハッピーエンドのホラー映画は好きじゃない。
ダークな物語を最後まで貫き通せない意気地の無さが感じられ、何だか物足りない。

そんな私でも、このエンディングは素晴らしいと思った。

いわゆるブックエンド形式の導入部が、まさかそんなエンディングに繋がるとは思わなかった。
まんまと騙されてしまった。

あまりにも古臭い因果応報譚

真ん中に挿入される過去の因縁話は、さすがに古くさい。

(江戸時代編の)俳優たちの演技も、あまりにも大げさだ。

囲碁の指南役が殺されるシーンの「ぐえーっ、卑怯者ぉーっ、ぐぁーっ、ぎぇーっ」と何度も叫びながら中々死なない所とか、帯を引っ張られた女中が「あれー」と言いながらクルクル回って服が脱げていく所とか、今となっては使い古されたギャグにしか見えない。

『帯を引っぱられてクルクル回りながら服を脱がされる女中』という描写の元祖は、この映画なのだろうか?

化け猫のメイクとか、その化け猫が念力を使って相手を投げ飛ばす演技とかも、映画的なリアリズムというより大衆伝統芸能に近い。

正直、半笑いで見てしまった。

医師の妻

医師の妻を演じた女優が美人だ。
江島由里子というのか。
検索しても本作『亡霊怪猫屋敷』以外のデータが無い。

2022-02-18 08:52