一眼レフを買って思ったのは、物理的なスイッチやダイアルや、鏡胴リングを操作するのは気持ちが良いな、という事だった。
要するに機械を使うときの手触りは大事、ということ。
私は、普段マニュアル・ギアボックスのクルマに乗っている。
クラッチを踏んで、シフトレバーを動かして、ギアチェンジをしている。
なぜか。
マニュアルのほうがパワーの伝達効率が良く、速いからか?
実は、現代のオートマチック車の中には、マニュアル車を上回る伝達効率のクルマも多く、私のような素人はオートマ車に乗った方が速いらしい。
では、なぜ、わざわざ操作手順の多いマニュアル車に乗るのか。
その操作手順の多さ自体を楽しんでいるからだ。
ペダルを踏んだり、レバーを操作して機械を操るというのは、楽しい。
ペダルの踏み応えや、レバーの感触、それを通じて機械を自分の思い通りに動かすというのは、ほとんど肉体的快楽を伴うと言っても良いくらいだ。
一眼レフを買って思ったのは、この「機械を操る」感覚がデジタル機器の中では濃厚だな、という事だった。
タッチパネルではなく、物理的なスイッチやダイアルや、鏡胴リングを操作する感覚が楽しい。
要するにそれは、手のひらに伝わる感触を通して何かを操る、その快感という事だろうか。
それだけでも、一眼レフを買って良かった。
2015-11-30
08:30