スターウォーズとブロックバスター。
まだ誰も見ていない封切り前の映画がここまで世界中で盛り上がりを見せるているというのは、個人的には、やはり尋常な事ではないような気がする。
これは、製作元のディズニーを始めとするハリウッド映画産業界が「ブロックバスター戦略」へ大きく舵を切った表われかもしれない。
何の事かと言うと、「スターウォーズ」の新作の事だ。
アメリカのエンターテイメント業界には「ブロックバスター理論」対「ロングテール理論」というものがあるらしい。
まずロングテールから説明すると「コンピューターテクノロジーの発達はエンターテイメント産業における制作・流通コストを下げ、低いコストで誰でもユーザーのもとへ自分の作品を届けられるようになった。その結果、初期コストの高い伝統的エンターテイメント産業では流通不可能だったマイナーな作品を、少数の愛好家たちに届けても充分に採算が取れるようになった」
要するにロングテールとは「マイナーな作者が、マイナーなりに少数のファンに向けて作品を制作・販売しても充分採算が合う環境が整った」という意味だ。
対するブロックバスターとは、もともとの意味は、「街の一区画(ブロック)全てを一発で破壊できる非常に強力な爆弾」の事らしい。
そこから転じて「映画の封切りと同時に、観客が長蛇の列をなして、映画館のある街の一区画(ブロック)をぐるりと囲んでしまう」ような超大作を「ブロックバスター」と呼ぶようになった。
つまり、インターネットが社会に浸透すればするほど、むしろ一部のメジャー作品に人気が集中するという統計結果から、「ローングテール」とは真逆の戦略を取るべきだという理論だ。
「確実にヒットが見込まれる少数の人気作品に対し、集中的に資金を投入して大々的に宣伝活動などを行うべき」という事だ。
私個人は、ロングテール理論にも不備があるし、ブロックバスター理論だけでも掬い取る事の出来ない現象というのはあると思う。
ただ、今回のスターウォーズのあまりに加熱した前宣伝に対しては、本編が面白いかどうかとは別の所で、違和感を感じざるを得ないというのが正直なところだ。
*以下、宣伝。
青葉台旭・作
ハーレム禁止の最強剣士!
自作の小説です。よかったら読んでみてください。