現代日本に転生したスュンとアラツグ(ハーレム禁止の最強剣士!+)

6.

 診察室を出ると、廊下のベンチに座って待っていたスュンが立ち上がった。
「ど、どうだった?」
 そう聞いてきたスュンに、俺は「週一でカウンセリングしながら、しばらく様子を見よう……だってさ」と答えた。
「そっかー」と彼女はめ息まじりに言った。
 俺ら二人は、病院の廊下を歩いて一階ロビーにある清算カウンターへ向かった。前後に一メートル以上離れて……
 理屈の上では十五センチ以内に近づかなければ良いのだが、何となく、お互いに、それ以上の距離を空けるようになってしまっていた。
 
-第一部 終わり-