ああ、女神さま、かんべんしてよ。(その2)
「ダーアアッ!」
ピチピチの女子大生、兼、
そのまま、マウント・ポジションを取って怪獣の鎖骨あたりに
けっこう、えげつないな。女神さま。
「おーっ、と、サンダードラゴン、一瞬の
「神さま、耳元で絶叫しないで下さいよ。それ誰のモノマネですか」
「古田チイチロウ」
「知らねぇよ」
そうこうしている間に、いつのまにやら女神さまとサンダー・ドラゴン、間合いを取って
「マズい……マズいのじゃ……」
神さまが
「どうしたんスか?」
「
ああ、その設定ね。
「このまま、
「どうせ、必殺技持っているんでしょ? さっさと出せば良いじゃないですか」
ズビビビビ……
女神さま、
……あれ?
「あのー、神さま……」
「何じゃ、うるさいのう……」
「今、女神さま、いとも簡単にサンダー・ドラゴンの雷撃を
「ウム。サンダー・ドラゴンの雷撃は、当たればどんな生物も感電死してしまうほど強力じゃが、なにしろ、スピードが
「ええええ……電気なんでしょ? 一瞬じゃないんですか? ビカビカビカって……」
「それより見ろっ!」
いきなり、神さま、
失礼な
ご
「
「知ってますよ。
「しょうがない、最後の手段じゃ。アリサちゃぁ~ん、あれをやりなよぉ~おおお」
「ア……アリサ……ちゃん、て」
「ああ、いわゆる源氏名ってやつだ。彼女、昼は
「ああ、女神さま……結構、たくましく生きているんですね。……もっと、こう……清純派かと思っていました」
「何を青臭い事言っとる。キャバクラに努めているからと言っても、ビッチとは限らんぞ。案外、純情な女もおる。まあ、その辺りの複雑な感覚は
その時、ピチピチの女子大生、兼、牛虎マンならぬ
出る! たぶん「ズポシウム光線」とか、いい加減な名前の光線が……
ジジーッ!
案の定、額から白く輝く光の線が放たれた!
……しかし……
怪獣に一直線に向かうと思っていた
「な、なんですか、今の……全然、
「いいや、あれで良い。あれは、宇宙空間に向けて放たれた
「ひ……
「
「ウ……ウシトラ・サイン……」
「そうじゃ。まあ、お前ら地球人がよく使うメールみたいなもんじゃな。おそらく、お姉さんのさくらちゃんを呼んだのじゃろう」
「さ、さくらちゃん……お姉さんが居たんですか」
「そうじゃ。今年の三月までアリサちゃんと同じ国立ウシトラ大学に通っていたはずじゃが、今は、卒業してマスコミ関係に就職したと聞いたな」
「へぇー」
「確か、ニッTフジBSテレビのアナウンサー部だったはずじゃ」
「そ、そうなんですか」
「彼女も、在学中は苦学生でのう。アリサちゃんと同じキャバクラで働いておったのじゃ」
「なるほど、そのさくらちゃんとかいう女神さまが助けに来てくれるんですね」
「ウム。ニッTフジBSテレビの本社は、このすぐ近くのはずじゃからのう。五分ほどで着くじゃろう」
「意味ない! 意味ない! 意味ない!
「あ……」
「あ、じゃねぇよ!」
「アリサちゃ~ん。お姉さん来ても、今からじゃ間に合わないよ~」
「でゅわっ!」
「仕方がない! あれを使うか……と、言っておる」
アリサちゃんが、両腕を胸の前で十文字に組む……
「必殺の光線技……」
両腕を胸の前で十文字に組む……と、見せかけて……
アリサちゃんは、両手を
「シオフキウム・光線!」
シャーーーッ!
「ギャォォォォン!」
ドッカ~ン!
サンダー・ドラゴンは、いたたまれずに爆発した。