「ハムレット」を読んだ
作 シェイクスピア
訳 福田恒存
ネタバレ注意
この記事にはネタバレが含まれます。
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忠臣蔵との共通点
ハムレットも大石内蔵助も、復讐者である。
どちらも、復讐を決意した直後から「うつけ者」を演じる。
うつけ者を演じる事によって、敵対者を油断させ、疑惑の目を逸(そ)らす。
訳者あとがき
新潮文庫版の訳者あとがきについて。
福田によれば、
ハムレットの最大の魅力は、彼が自分の人生を激しく演戯しているということにある。
この訳者の解釈を踏まえて、近いうちに再読しようと思う。
この物語の主人公は、なかなか捉えどころが見つからない。
ちょっと手強い。
台詞(セリフ)について
話は変わるが、先日、映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で黒澤明の「蜘蛛巣城」(英題 Throne of Blood)の項目を読んでみた。
「蜘蛛巣城」は「マクベス」の舞台を戦国時代の日本に置き換えた翻案物だ。
英語ネイティブ評者のコメントに、
「シェイクスピアの台詞(詩)が無いけれど、良い映画」
といった趣旨の物がチラホラ有った。
英語ネイティブ話者にとって、シェイクスピアの台詞(=詩)は物語そのものと同じくらい重要なのかと気付かされた。
シェイクスピア劇の台詞はブランク・ヴァースという定型で書かれているらしい。
1行の中に5つの弱音と5つの強音が交互に現れる強弱五歩格とかいう物で、律はあるが押韻は持たないという特徴があるらしい。
押韻が無いから「blank=無」という意味か。
弱・強・弱・強・弱・強・弱・強・弱・強。
「to BE or NOt to BE , THAt is the QUEStion」
(ハムレット)
「but SOft what LIGHt through YONder WINdow BREAks?」
(ロミオとジュリエット)
なるほど。
ちょっとスウィングしているというか、グルーヴしているというか、波打っている感じがある。
ちなみにヴァース(verse)とは韻文のことで、対義語はプローズ(prose)=散文らしい。
何にせよ、物語は単に物語だけで出来ている訳じゃないって事だろう。
どう語るか・表現するかも重要だ。