青葉台旭のノートブック

キーボードを買った

PFU社のハッピー・ハッキング・キーボード(以下、HHKB)という品を買った。

今まで使っていたのも HHKB だった。
ただし、古い有線式のタイプだ。
いつ買ったかは思い出せないが、最低でも5年、ひょっとすると10年近く使っているかもしれない。

今回、久しぶりにキーボードを買い換えようと思った理由は、この世に「尊師スタイル」なる物があると知ったからだ。
GNU プロジェクトの創設者リチャード・ストールマンが、このスタイルでプログラミングをしている写真から名付けられたらしい。

私は英語配列キーボードを好んで使っている。
一般に英語配列というと、ANSI(アメリカ国家規格協会)準拠の、いわゆる「US配列」を指すことが多い。
(ちなみに英語配列キーボードには、アメリカで使われている『US配列』の他に、イギリスで使われている『UK配列』がある)

HHKBの配列は、USタイプをベースに幾らかのアレンジを加えた独自配列だ。
いったん慣れてしまうと、このHHKB独自配列は非常に使い心地が良い。
「ああ、そうだよな。これがキーボードの有るべき配列だよな」
とさえ思えてくる。

HHKBであれ何であれ、規格外の独自配列には1つ大きな弱点が有る。
「ノート・パソコンでは使えない」という弱点だ。

キーボード分離式のデスクトップ・パソコンなら、好みのキーボードを別に買ってきて接続すれば済む話だが、ノート・パソコンでは、そういう訳にも行かない。ボディに組み込まれたキーボードを使うしかない(と、思っていた)

もちろん繋げようと思えば、ノート・パソコンにも別売りのキーボードを繋げられる。
しかし、そうすると机上の専有面積が広がってしまうから、なかなか出先では使いづらい。
別売りのキーボードを手前に置くと、ノート・パソコン本体のタッチパッドが奥になって、これまた使いづらい。

だから、職場なり自宅なりデスクトップ・パソコンを据え置ける環境でHHKBを使っていたとしても、出先では妥協してノート・パソコンの組み込みキーボードを使わざるを得ない。
どうしても2種類の配列を使い分ける必要がある。(と、思っていた)

今年のはじめにノート・パソコンを買い替えたとき、ウェブ検索をしていて「尊師スタイル」なるものを知った。
なるほど、これならパソコンの組み込みキーボード配列が何であろうと関係なく、自分の好きなキーボードを使えると思った。

そして今回、いよいよ無線タイプのHHKB購入に踏み切った。

ひと口に HHKB と言っても色々バリエーションがある。
キーボードなんて1度買えば5年10年と使うものだから、どうせなら一番良いものを買おうと思い、

「Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S」

というやつを買った(名前が長い)

色は、墨(つや消し黒)と白がある。
今回、私が買ったのは白だ。

もちろん英語(HHKB独自)配列。

名前の末尾に付いている「Type-S」は、静音タイプを指すらしい。
たしかに従来型より打鍵音が静かだ。

HHKBの打鍵音を要素分解すると、

  1. キーがストロークする時の「サクッ」
  2. キーが底つきした時の「コッ」
  3. キーがリバウンドした時の「カチャ」

の3種類になる。
このうち、3.の「カチャ」音が、従来型より抑制されている。

ストローク量は少しだけ短くなったように感じる(実際、カタログ値で 0.2mm ほど短くなっている)

名前に付けられた「HYBRID」の文字は、無線・有線両用タイプである事を示している。

当然、無線モードの時は電池で駆動する訳だが、HHKBは組み込み充電池の劣化を嫌って、あえて単三乾電池を使っている。
組み込み電池の劣化を気にせず使えるという利点の他に、カバンに予備の電池を入れておけば電池切れの心配をしなくて良いという利点がある。予備を忘れても近くのコンビニで買える。

その単三電池を収めるケースのせいで背面部分が半円筒状に盛り上がっているが、キーボードを打っている本人からは見えないよう上手く設計されている。
ノート・パソコン右側のUSBソケットへ接続する場合、この電池の出っ張りが邪魔になってコードの取り回しが面倒だ。しかし、そんなのは些細な問題だ。
無線モードで使っている限りは関係無いし、私のノート・パソコンには左右両側にそれぞれ1つずつ USB-A と USB-C のソケットがあるので、今のところ問題ない。

2022-09-21 06:58