青葉台旭のノートブック

秋の気配

昨日(8月8日)について。

このところ雨や曇りの日が続いていたが、久しぶりの快晴。
夏らしい空が戻り、気温も34℃まで上がった。

夏を満喫しようと思い、わざわざ午後1時〜2時の最も暑い時間帯を選んで、近くの公園に行った。
公園までの道々、空を見上げ、大気の澄み具合に驚いた。

東京の大気が最も澄んで景色が美しく見えるのは、真冬だ。
春が来て、夏になり、気温と湿度が上昇するに従って、空気が濁ってくる。
空の美しさと気温・湿度は、おおむね反比例すると言って良い。

ところが昨日(8月8日)は、夏の真っ只中にも関わらず空が澄んでいた。

日差しが少し柔らかくなっている事にも驚いた。
真夏のジリジリした感じが弱まっている。

街を流れる風に当たって、三度(みたび)驚いた。
風が少し強く吹いている。そして、少し冷たくなっている。
いや「冷たい」というのは言い過ぎかも知れないが、体感的な涼しさが増している。

今にして思うと、全国各地で40℃近くまで気温の上がった8月2日〜3日が夏のピークだったのかも知れない。

ピーク(頂点)には2つの意味がある。
ひとつ目は文字通り「もっとも高い」という意味。
ふたつ目は「終わりの始まり」という意味だ。
ピークを迎えた次の瞬間から下降が始まる。

週間予報を見ると、これからしばらくは晴れの日が続くらしい。
最高気温も、34℃〜36℃の数字が並んでいる。
数字の上では、まだまだ夏まっ盛りだ。
しかし、私は思う。
「本当の夏の最盛期は、もう終わってしまった」

別の言い方をすると、
「秋は、もう始まっている」

その事に気づき、「ああ、少しずつ暑さから解放されていくのだな」という安堵を覚え、同時に、「徐々に夏が終わっていく、夏が去ってしまう」という寂しさを感じた。
今日から先の暑さは、言ってみれば「夏の余韻」だ。

「寂しさ」という代償を支払って「落ち着き」や「安堵」を得るのが、人の性(さが)なのか。
寂しい気持ちと落ち着いた気分は、つねに1セットでやって来る双子なのか。

そう言えば、おととい(8月7日)は、立秋だったな。

皆さんも、昼間に外へ出て日陰に座ってみて欲しい。
流れてくる風に、秋の気配を感じる筈(はず)だ。
日向(ひなた)はダメだ。日向はまだまだ暑い。
それと水分補給を忘れずに。

2022-08-09 05:45