青葉台旭のノートブック

netflixで「SSSS.GRIDMAN」第1シーズンを観た。

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特撮テレビ番組「電光超人グリッドマン」のアニメ版リメイク。

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5回書いたからセーフ。

ひとこと感想

まず始めに、私は元になった特撮番組「電光超人グリッドマン」を観たことが無い。

第1話を観たときには、「なんかエヴァンゲリオンみたいな演出だな」と思った。

往年のウルトラ・シリーズ風(実相寺昭雄風と言ってもいい)演出や、キャラクターの不安定な心理を表すため広角レンズで寄ってみたりする感じが、何となくエヴァンゲリオンを思わせた。

どうやら本作の制作会社「TRIGGER」は、エヴァンゲリオンの制作会社「ガイナックス」のスタッフがスピンオフして作った会社らしい。

なるほど、これは特撮番組「グリッドマン」のリブートである以上に、ある意味TRIGGERによる「エヴァンゲリオン」のリブートなのだな、と思った。

正直に申すと、最初は、そういう「昔の名前で出ています」的なアプローチはいかがな物かと思った。今さらエヴァでもあるまい、と。

しかし、2話、3話……と観ていくうちに、その確かな演出力や現代的な絵柄、CGの洗練された使い方、エヴァンゲリオンとは似ているようでいて、それとはまた違った巨大ヒーローもの特撮番組に対するこだわりが見て取れて、だんだん好印象に変わっていった。

特に、新条アカネの複雑な性格が徐々に暴かれていく様と、それを演じた上田麗奈の演技には釘付けになった。

そして今日、最終回を観た。

終わってみれば、良い意味で「エヴァンゲリオン」に対するアンサーソングだったな、と思った。

最後の最後で唐突に実写のシーンを挿入するという荒技には驚かされたが、それを「仮想世界に閉じこもっていないで、現実社会に出て行って他人との関わりを持て」というテーマのために使うという手法は、エヴァンゲリオンの映画版のラストにも観られたスタイルだ。

(余談だが、映画版エヴァンゲリオンは、テレビでは放映されなかった『本当の結末』を映画版で観せるという、それ自体が『ガンダム』や『イデオン』のパロディになっていた)

しかし、同じ「仮想世界に引きこもらないで現実社会と関わりを持て」というテーマを扱っていても、観客に対して非常に攻撃的だったエヴァンゲリオン映画版ラストに対し、本作「SSSS.GRIDMAN」のラストは「優しく見守る」余韻を残して終わった。

それぞれ好みはあるだろうが、私は本作のラストの方に好感を持った。

最終回直前まで明かされずにいた大きな『謎』の一つに、「なぜグリッドマンは憑依する相手として響裕太を選んだのか?」という問題がある。
皆が皆、新条アカネを好きになるようにコントロールされた世界で、唯一、彼だけがアカネではなく宝多六花に好意を持っていた、つまり、彼が新条アカネの支配から脱していた唯一の人物だったから……という解釈で良いのだろうか。

最終回で解明すべき謎が多く、演出が少し駆け足だったかもしれない。あるいは、タネ明かしはこれくらいサラリとやる方が良いという演出上の判断か。

2018-12-23 20:57