青葉台旭のノートブック

青嶋幻「失跡した夫から妻に宛てられた一通の手紙」を読んだ。

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5回書いたからセーフ。

ひとこと感想

1万字以内のホラーという条件で面白いウェブ小説を探していて当たった。
吸血鬼に血を吸われると自らも吸血鬼になるドラキュラ・タイプの吸血鬼ものの短編だった。
主人公の手紙(あるいは手記)という十九世紀イギリスで流行した一人称小説の体裁を再現していて、そう言う意味でも、古典怪奇小説に近い感じを受ける。
話そのものはオーソドックスな吸血鬼譚なので、ラストにどんでん返しがあるとかいうタイプではないが、その分、安心して読める。
女吸血鬼の前の婚約者(前の犠牲者)が地下に幽閉されているくだりは中々おぞましく、強い印象に残った。この部分の現代的な映像的とも言える感じと前後の古典怪奇小説的な部分のコントラストが良い感じだ。

2018-10-04 19:22