「誰かの家」を読んだ。
「誰かの家」を読んだ。
作:三津田信三
面白かった。
この手の怪談ものは、多くの場合、なるべく作者の文体を隠して、
あたかもラジオの投書のようにいかにも素人臭い文体で書くのが一般的だが、
三津田信三は、そこをあえて19世紀イギリスの古典的な怪奇短編小説のような文体で
登場人物に一人称で語らせる。
それは「今風の怪談」としてのリアリティよりも、怪奇小説としての洗練を優先したということで、
それはそれで好感が持てる。
2017-05-23
12:01