映画「三大怪獣グルメ」を観た Amazon Video にて。 [Amazonのページ](https://www.amazon.co.jp/dp/B08GB1MKFD) 脚本 右田昌万、河崎実
監督 河崎実
出演 植田圭輔 他 ### ネタバレ注意 この記事にはネタバレがあります。 この記事にはネタバレがあります。 この記事にはネタバレがあります。 この記事にはネタバレがあります。 この記事にはネタバレがあります。 ### 河崎実 「大怪獣のあとしまつ」のレビュー記事を漁っていたら、『河崎実』の3文字が目に入った。 河崎実かぁ……と気になって検索してみたら、なんと今でも現役だった。御とし63歳か。
まさに生きるレジェンドだな。 大昔に『地球防衛少女イコちゃん』のビデオを観たような気もするが……内容は全く覚えていない。
イコちゃん……あさりよしとお……うわっ、懐かし。 最近は『日本バカ映画の巨匠』と自称し、また『日本のエド・ウッド』とも呼ばれているらしい。 オリジナル・ビデオの『イコちゃん』で商業デビューしたのが1987年だから監督暦35年か。
本当に、継続は力なりだ。 ### ひとこと感想 河崎実版『大怪獣のあとしまつ』とも言える作品だった。(こっちの方が1年早いが) - ジープに乗った隊員たちと怪獣との、マッタリとした戦い - 「怪獣、白身やねんな」 この2ヶ所は笑った。
「怪獣、白身やねんな」って。 ### 人はなぜB級作品を愛でるのか 河崎実が今も精力的に作品を作り続けている事を知って、何だか嬉しくなってしまった。
(彼の作品をこれから見続けるかと聞かれれば……まあ、気が向いたら観るかも知れない) 「三大怪獣グルメ」と「大怪獣のあとしまつ」
やってる事は大して変わらないのに、なぜ私は河崎実の映画を観て生暖かくも微笑ましい気持ちになり、一方で『あとしまつ』を観てイラッと来てしまったのだろうか? 私の中にあるオタク族としての本能が、サブカル族の匂いを感知して拒否反応を示してしまったのだろうか? 例えば、サム・ライミ監督は、比較的低予算のホラー映画を作る時と、スパイダーマンなどのメジャー映画を撮る時で、明らかに作法を変えている。
メジャー映画はメジャーっぽく、マイナー映画はマイナーっぽく作り分けている。
そういう器用さはサム・ライミだけでなく、ハリウッドの有名監督なら誰でも備えている資質のように思う。 「大怪獣のあとしまつ」の場合、メジャー映画にサブカルの『ノリ』を全開で持ち込んでいる事に、私はイラついてしまったのだろうか?
サム・ライミのような器用さでもってメジャーとマイナーの作り分けをしなかった事に腹を立ててしまったのだろうか? 人はなぜ、B級、C級、あるいはZ級と呼ばれる映画を観るのだろう。 わざわざZ級の映画DVDを買って来て「くっだらねぇ」と言いながらゲラゲラ笑って観るという行為は、ちょっと品が悪い。
一方で、そういう映画の楽しみ方を完全には否定できない自分も居る。 私自身、最近は最新のメジャー映画に食指が伸びず、もっぱら1950年代・60年代・70年代のホラー映画を漁っている。
見方によっては、「ひでぇ映画があったものだ」と言うためにわざわざZ級映画を漁るのと大して変わらないだろう。 ### 東映という会社 ひとまず仮に、『大怪獣のあとしまつ』に対する私のイラ立ちの原因が「東映・松竹合同のメジャー配給に『サブカル』のノリを持ち込んだこと」だったとしよう。 そこでふと思い出した事がある。 アマゾン・プライム・ビデオには追加料金で観られる『サブ・チャンネル』というものがあって、そこに東映もチャンネルを持っている。
題して『JUNK FILM by TOEI』 日本の三大メジャー映画会社といえば、東宝・東映・松竹。
その一角である東映が、自身のチャンネルに『ジャンク・フィルム』などという名を冠するとは、一体どういう事だろう? ひょっとしたら、東映という会社は、自身を『メジャー映画会社』だとは思っていないのかも知れない。
アメリカの映画会社に例えるなら、パラマウントやソニーやワーナーのようなメジャー・スタジオではなく、トロマ・エンターテインメントや、AIPに近い存在だと、東映自身が自己規定しているのかも知れない。 だとしたら、てっきり東映を日本の三大メジャーだと思っていた私とは、最初からボタンの掛け違いがあった事になる。 東映が自分で自分を『ジャンク・フィルム・メーカー』だと名付けるのなら、そりゃまあ、何でもありだわな。
メジャー配給なんだからと、無意識に一定水準以上を期待した私の方が間違っていたのだろう。 (ちなみに、アマゾン・プライム内にある東宝のチャンネル名は『東宝名画座』、松竹のチャンネルは『プラス松竹』、角川(旧大映)は『シネマコレクションBy角川』、どれも穏当な名前だ) ___Aobadai Akira___ date: 2022-2-7 time: 1:20 category: 映画を観た ひとこと感想/映画 映画について こう思う