遊びにとって「何をするか」と同じくらい「何を禁止するか」は大事な要素だ。
例えば、サッカーを知らない人にその遊び方を教えるとき多くの人は「ボールを手で扱ってはいけない」という所から始めるのではないだろうか。あるいは「コートのラインの外側にボールを出してはいけない」とか。
「何をする遊びなのか」と同じくらい「何を禁止する遊びなのか」の定義は、その遊びの質を決める重要な要素だろう。
それはコンピューター・ゲームなどデジタル機器を使った遊びにも言える。
私はコンピューター・ゲームの事は詳しくないのだが、もちろん現代の日本で育った人間として、若い頃には多少はコンピューター・ゲームで遊んだ事もある。
ふと思ったことがある。
「このゲーム空間を成立させるには、膨大な量の『禁止事項』をソフトウェアに記述しなければいけないんだろうな」と。
ダンジョンを構成する壁や扉や天井や床。
それら一つ一つに「プレイヤーは通り抜けてはいけない」という禁止事項を記述していくだけでも膨大な作業になるのではないか。
時代が下って、現在、SNSは老若男女だれでもやる遊びとして完全に市民権を得た。
そして、それぞれのサービスにとって、他との差別化をする上で「何を禁止するか」は大切なテーマになってきていると思う。
2015-11-27
03:51