青葉台旭のノートブック

娼婦風パスタを作ってみた。

娼婦風パスタを作ってみた。

娼婦風(プッタネスカ)という名は、忙しい娼婦があり合わせの食材でパッパと簡単に作ったという故事に由来するという。

ということは、その故事に敬意を表して、パッパと手軽に作らなければいけないのだな。

で、作ってみた。

  1. アンチョビ・ペーストを少量の油・低温・短時間で炒める。(焦げないように)
  2. 少量のスパゲティの煮汁を入れる。
  3. 刻んだ唐辛子を入れる。
  4. 刻んだニンニクを入れる。
  5. オリーブの実の瓶詰め(10個)を刻んで入れる。
  6. ケイパーの瓶詰め(10粒)を刻んで入れる。
  7. トマトの水煮を入れる。
  8. パスタを入れる。
  9. 味を見ながら、塩・胡椒。
  10. 火から下ろして、オリーブオイルをかける。

で、作ってみた感想。

感想その1。アンチョビ、オリーブの実、ケイパーのハーモニー。

これは、アンチョビ、オリーブの実、ケイパーのハーモニーを味わうパスタだな。
……まあ、当たり前の話だが。

それにしても、今回はじめてケイパー(ケッパー)の瓶詰めなる食材を使ってみたが、アンチョビによく合う。
ケイパーは、磯の香りが強い食材と合わせると相性が良い。そんな食材だと感じた。

そのケイパーと、オリーブの実の相性が、これまた良い。

感想その2。オリーブの実は、刻みの大きさに気を使え。

実は、昨日の夜食と今日の朝食、二回連続で作ってみた。

一回め、オリーブの実を半分に切って入れてみた。

正直、ちょっとオリーブの味が強すぎた。

一食分パスタ120グラムに対してオリーブの実を10粒入れたのだが、食べてすぐに分かったことがある。

「オリーブの味の強さを決めるのは数じゃない。 大きさ だ」

オリーブの味が最も強く口の中に広がるのは『噛んだ瞬間』だ。
そして実が大きければ大きいほど、噛んだ時にジュワッと滲(にじ)み出るオリーブの汁気は多くなる。

半分に切ったオリーブでは、一片が大きすぎて、噛んだ時の食感と滲(にじ)み出る味が際立ち過ぎる。

結局のところ、麺類は食感が全てだ。

蕎麦の喉越し、うどんのコシ。

パスタも同じ。
具材の食感が強過ぎると、パスタそのものの食感を楽しめない。

二回目は、オリーブの実を細かく刻んでみた。

二回目に作った時は、オリーブの実をみじん切りにしてみた。

今度は、その食感と味が他の食材の陰に隠れてしまった。

おそらく「適度な大きさ」というものが、どこかにあるのだろう。
その探求は続く。

娼婦風パスタという名前。

うん。なかなかにキャッチーだ。

いかにも「飾らない庶民の料理」という感じがする。

まあ実際には娼婦などという仕事は、そんな甘っちょろいものではないのだろうが。

調べてみたら日本にも「夜鷹そば」という名前の料理があるらしい。
これは、料理の名前というより「夜中に屋台で出す安い掛けそば」という提供形態を指すようだ。

なんとなく、最底辺の路上売春婦の暮らしぶりが目に浮かんで、ちょっと悲しくなる。

「ソープ嬢パスタ」「キャバ嬢パスタ」「デリヘル嬢パスタ」「メイドカフェパスタ」

2019-03-07 12:35